塾講師時代、生徒に言われたことがあります。
「何で勉強しないといけないの?」
当時なんて答えたのか、ちょっと記憶にはないのですが、今思う気持ちを書いてみようと思います。
私が勉強したのは、行きたい大学に合格したかったからです。
「合格」とは「格に合う」ということです。つまりその大学の「格」に合う人が、合格するのです。
では格とは何でしょうか。
高校でも大学でも、受験を終えて入学するとですね、授業を受けることになります。そのため、その学校が行う授業についていく理解力がある生徒を、合格とするのです。
つまり、合格とは「あなたはうちの学校で学ぶ理解力がありますよ」という意味で、不合格とは「あなたはうちの学校で勉強するのは難しいと思います」という事です。
本人がどれだけ希望しようが、自分の実力以上の学校に入学しても、授業についていくのが大変(何ならついて行けない状態)です。自分にぴったりのペースで学習できないというのは、思っている以上に気持ち的にしんどいかもしれませんよ。
私自身、予備校時代、志望校のレベル(自分の実力以上)に合わせた授業を受けては、チンプンカンプンで理解できず、成績も全く上がらなかった経験があるのですが、いやぁ、あれは脳みそ的にも精神的にもしんどいっす。
目標を見据え、ハイレベルな授業を受けたい気持ちがダメということではありませんが、
自分の実力相応や、気持ちちょい上くらいのレベルの授業の方が、結果的に学習がスムーズな場面(そして実は理解がどんどん進むなんていう展開も)、珍しい事ではありません。
自分が行きたい学校へ合格するために、相応の理解力をつける。そのために勉強をする。これが、当時の私にとっての勉強をする意味でした。
そして勉強の目的がはっきりしていた事もあってか、受験勉強はしんどい時もありましたが、自分が納得できるところまで勉強したいと言う気持ちはブレなかったように思います。
もちろん、合格すること自体はゴールではなく、入学してその学校でどのように過ごすのかが(過ごしたいのか)がメインです。
自分で決めた目的のために、自由に“勉強”を利用してください。