ふと、思い出したので書いとく。
高校の教員時代のお話。
とある生徒が、私の授業中に校則違反をしたので、その場で注意の上、担任に即報告。
よくある違反だったし、生徒が厳重注意を受ければOKくらいの、比較的軽い(?)違反だったのね。
なのだけれど、帰宅後に生徒からその話を聞いたお母様が、次の日の放課後に、わざわざ謝罪のために来校された。
担任曰く「いつも大騒ぎするお母さんだから気にしないでいいよ。クレームじゃないし」と言っていたが、私は“別の懸念”があって、お母さんと少し話す時間をもらった。
この方、日本在住は長いものの、外国出身の方なんです。うちの母も、同じ感じ(外国出身の日本在住長めのタイプ)だったので、んー、何というか、心配しすぎかもしれないけど、「念のため」ね。
そいでお母さんとお話ししてたら、「うちの子が〇〇な上に、△△で本当にご迷惑おかけしてしまって!!」ってね。
ああ、やっぱり、ものすごく、お子さんのことを心配している。
それで
「外国で子育てすると、心配なことも多い(その国の文化や習慣を把握しきってる訳ではないし、物理的に子どもと意思の疎通ができる言語が日本語だけだと、いろいろともどかしい時期もある)し、
自分のせいでって責めたりしちゃうこともありますよねぇ」
なんて、自分とお母さんのことを思い出しながら会話してたら、生徒のお母さんが泣き出してしまって。
「本当に、自分が至らないせいで。こんなご迷惑をかけてしまって。子どもにも申し訳がないし」って生徒のお母さんから聞いたらさー、私も泣いちゃったよねー。
自分のお母さんのこと思い出しちゃうんだものー(´;ω;`)不安の気持ちを抱えての育児、大変だったろうなぁ。泣
「あ、それは違います!お母さんのせいじゃ全然ないんです!
むしろお母さんの事大好きですし!帰って学校のこと話しちゃうくらい信頼もしてますし。お母さんが“悪い”ことなんか一つもなくって。
えっと、最近ちょっと学校生活がしんどいみたいで、気持ち的ちょっと落ちてたっていうのが、たぶん今回の大きな理由でして!
ね。最近ちょっと部活とかで大変だったんだもんね。(ここいらでなぜか生徒も泣き出してしまいより慌てる)
いつもはとってもしっかりしてるんです!
今回は気持ちのコントロールがうまくできなくって、〇〇をしてしまったんですけど、でもそういう事は、高校生なら当然あることで、“いけない”事なんかではなくってですね。
今回に関しては、違反をしたので、そのペナルティはあるんですが、彼女は言い訳もせず、しっかりとそれを受け入れていますし。
学校のルールとしては“違反”になってしまいますが、成長過程としては、まさに今いろいろなことを試して、学んでいる最中ですので、その成長過程は、“悪いこと”ではないです。
全然、大丈夫です!←
むしろ自分でアレコレ考える力があるタイプなので、とても賢い生徒だと思います!」
みたいな事を話しながら、3人でボロボロ泣きました。
校則違反したからって、「悪いことをした」とは思わないんだよなぁ。私はね。
ちなみに、この件を、親族が揃った時に軽ーく話してたら、海外子育て組のうちの母とおば(母の妹)と、おばの娘(若干反抗期)、もろもろも号泣(´;ω;`)
お母さんにひどい言葉を言ってしまったこともありますが、外国で子育てしてた母のことは、とても尊敬しております。
世界中の子育てしてるお母様
みんなに幸あれ